2017年01月12日

第2回見学会 開催報告(2016年10月7日)

 東北支部(支部長 燈明 泰成・東北大学)は平成28年10月7日(金)に、見学会を開催しました。 前日から仙台で行われていた秋季講演大会後の開催となり、全国各地からの参加者17名にて市内2か所の見学へと出発しました。

ニッカウヰスキー 講演大会の会場から貸切バスで30分程で、最初の見学先「ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所」に到着です。
 「自然を大切にしなければおいしいウィスキーはつくれない」という創業者・竹鶴政孝(マッサン)の想いから、電線は地下に埋設し、地形や樹木を最大限に守り設計された敷地内は、当日の青空に映える赤レンガ造りの建物と相まって、ちょっと海外に来た雰囲気です。

 ガイドさんの説明を聞きながら、まずは仕込棟や蒸留棟を見学。ここでは生暖かい空気の中に甘くていい香りが漂っています。これは麦芽が糖化している香りで、この糖がアルコールに変わるのですね。
 貯蔵庫では、焼き入れされた樽のサンプルや、熟成年数(1年・5年・12年)による香りの差異を体験できるサンプルもあり、年月によって色や香りが変化していく様子を確かめることができます。

massan.JPG そして最後のお待ちかね!ゲストハウスでの試飲とショッピングタイムです。
 仙台在住の私、以前にも来たことはあるのですが、毎度車だったため試飲は初めてなのです。
 今回は「宮城峡、竹鶴、アップルワイン」の3種をいただきました。これまでウィスキーにはあまり手を出してこなかったのですが、おいしいですねー。皆さんがお土産にと2〜3本購入している最中に、思わず隣接の有料テイスティングコーナーまで行ってしまいました。
 最後はマッサン、リタと一緒に写真を撮ってから、次の見学先へ移動します。


瑞鳳殿 2か所目の見学先「瑞鳳殿」は、独眼竜政宗で知られる伊達政宗公の霊屋(墓所)です。さすが伊達男の由来と言われる政宗公、墓所という言葉のイメージからは想像のつかない、黒壁に色鮮やかな家紋や装飾映える豪華絢爛な桃山様式の建物でした。
 ちなみに現在の瑞鳳殿は、戦災で焼失してしまった後に再建されたものですが、その再建時に発掘調査が行われ、多くの遺骨や埋葬品が発見されたそうです。 そして出土した遺骨などでDNA鑑定が行われ、伊達政宗は日本の歴史上の人物で初めてDNA鑑定を受けた人になったそうです。血液型や死因まで分かっているんですって。


樹齢380年の杉並木 その後、雰囲気あふれる樹齢380年の杉並木を通りながら二代目、三代目の眠る感仙殿、善応殿をまわり、仙台駅にて解散となりました。

 今回は講演大会後の開催という事で、全国からの参加者とご一緒できる、楽しい1日となりました。最後に、お世話になりましたガイドさん他に心より感謝お礼申し上げ、ご報告とさせていただきます。
(文責:東北支部 星)
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2016年12月21日

見学会 開催報告(2016年8月19日)

 東北支部(支部長 燈明 泰成・東北大学)は平成28年8月19日(金)に、宮城県石巻市の石巻港雲雀野中央埠頭に寄港した地球深部探査船「ちきゅう」を、産学官より15名の参加者と共に「第1回見学会」として船内見学をさせて頂きました。
 当日は快晴かつ夏日で、気持ちの良い青空の下、仙台駅から貸切バスにて出発しました。
 実は今回、諸事情により直前のご案内となり、わずか10日間という大変短い募集期間を経ての開催となったのですが、そんな中仕事の調整をして時間を作り、ご参加くださった皆様は「ちきゅう」にもともと興味がおありだったようで、「今朝青森から車で来て石巻で見学会、その後は東京へ向かいます」なんていう強者もいらっしゃいました。

 約1時間ほどの道中を経て石巻港に着くと、青空に映える白い「ちきゅう」が遠くからでもよく見えました。圧巻です。船体と一緒に集合写真をとも思ったのですが、人を入れると船が全く入りません。船の前方だけでもと思っても、今度は人の顔など見えません。全長210mは伊達じゃない…。

 ところで私、いつもは普通にヒールとスカートで参加するのですが、今回は安全のためご遠慮くださいとの事前注意があったので、「なんか今日小さいね」とか言われながらもフラットシューズで参りました。そして船内へと昇る階段で、もうヒールじゃなくてよかったと実感。ビルの2階分はあろうかという階段が、幅も奥行きも狭いしなんか丸くて怖いし、その後の通路も網アミだし…。船は全然揺れないのですが(これだけ大きいと感じないらしい)、やはり地上とはいろいろ違うのですね。


船橋  この「ちきゅう」は、世界各国が参加する深海掘削計画の主力船として、巨大地震の謎や生命の起源、地球の歴史の観測などを行い、最終的にはマントルの謎を解明するのが目的なんだそう。
 そんな説明と共に、船内ではまず船長に船橋をご案内いただきます。
 航行をコントロールするお部屋で、深い所では7km(!)にも及ぶ海底へと続くパイプが破損しないように、船を自動的に一定の位置に保つ「船位保持システム」や、その動きを司る「アジマススラスタ」(船底にある大きなプロペラ)を制御しています。
 一見するとビル内の非常にハイテクなコントロールルームといった感じで、「面舵いっぱーい!」なんて雰囲気は皆無です。ちょっと残念…。

 続いてヘリデッキへ。数か月以上に及ぶ乗船勤務の途中にある乗組員の交代は、ヘリコプターで送迎されるそうです。ヘリで出勤なんてかっこいいなーとか思いつつ、ここでやっと念願の集合写真を。やはり証拠は必要ですからね。

集合写真 ドリルビット.JPG

 その後も船の中央部分から海底へと続くムーンプール(ここからパイプを下していくそう)を眺めながら、実際のドリルビットを拝見したり、研究区画で海底から採取されたコア試料がどのような研究をされるのかなど、大変興味深いお話を伺いました。
 海底の掘削孔に機器を入れる際など「例えば18階建てのビルの屋上から、φ1mmの針金をたらし、地上のφ4mmの穴に入れるのと同じよう」だという作業の難しさや、細長いパイプから出てくるコア試料の部位を巡って、各国の研究者がバトルの末、お子様ランチのように国旗付つまようじが乱立する様など、まるで目に見えるようでした。

 船内の病院顔負けな検査機器も拝見しながら、X線や超音波などなど、非破壊もたくさん活用されていることに感銘を受けつつも、今回の見学で一番驚いたのは、4週間の乗船勤務の後は4週間の休暇というそのステキな勤務体系でした。4週間てアナタ!
 でも「ちきゅう」は完全なドライシップで、つまり4週間禁酒という日々だそうで、うーん…やっぱムリかも…。

ムーンプール core.JPG

  直前の地震や台風接近にハラハラしておりましたが、最終的には天気にも恵まれ、滅多にない船内見学の機会を満喫した一日となりました。最後に、今回の見学でお世話になりましたJAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)の皆様と、石巻寄港の予定をいち早くお知らせくださった同機構の五十嵐 智秋さんに心より感謝お礼申し上げます。
(文責:東北支部 星)
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2015年11月20日

見学会・講演会 開催報告(2015年10月22日)

 Oumt.jpg平成27年10月22日(木)、東北支部では恒例の見学会・講演会を開催しました。
 今回の見学会場になったのは、山形県山形市にある東北芸術工科大学です。この大学は、山形市街を見下ろす高台に位置した芸術・デザイン系の大学です。
 見学会では、この大学の「文化財保存修復研究センター」を見学しました。参加者は25 名で、昼過ぎに仙台駅のバスロータリーを出発し、紅葉で色づく奥羽山脈を越えて山形市内の見学会場に向かいました。

 東北芸術工科大学は、東北の地にしっかりと軸足を置き、芸術とデザインの力で現代社会の抱える様々な課題を解決できる人材育成を理念にした、芸術学部とデザイン工学部を有した大学です。大学本館の前には、池に浮かんだ能舞台があり、東北の伝統と文化に根ざした芸術大学の風情を感じさせるデザインの建屋でした。見学会では、本学の「文化財保存修復研究センター」を見学しました。
 
geikodai.JPG  groupshot.jpg

 文化財保存修復研究センターは,本学のユニークな研究センターであり、絵画(西洋・東洋)、仏像、彫刻、古文書などの修復を研究するセンターです。研究と同時に、全国の美術館や文化財を保有する社寺、博物館から実際の修復依頼を受け、修復を行っているそうです。学校では学生さんに、実際の修復作業を体験させることで、学芸員や保存修復の技術者になるための知識と経験を与える教育を行っているということでした。見学会でも、東日本大震災で海水に浸かって傷んだ古文書の修復や色あせて傷んだ仏像、社寺の天井画などの修復作業を行っているのを間近に見ることができました。
 
books.JPG  xray.jpg
 
 この文化財修復の際に、仏像の内部構造や絵画の重ね描きや下地の状況をX 線で観察したり、絵具の顔料と布や紙の材質を蛍光X 線装置で分析したりと様々な非破壊検査技術が活用されている現場を見学させていただきました。

profsaka.jpg 見学会の最後に、東北大学大学院工学研究科の坂 眞澄先生からご講演をいただきました。講演題目は「機械と構造物の強さと検査における体験」です。講演では社会の安全に対する非破壊検査の重要性について、長年にわたる先生のご研究を基に経験やエピソードを交えながらお話しいただきました。

 本報告の最後に、見学会を受け入れていただいた東北芸術工科大学の皆様、長時間にわたりご説明くださった米村先生、修復作業や学生実習の最中でありながら、見学者の質問に丁寧にご対応いただいた杉山先生、中右先生に感謝の意をお伝えして締めくくりとさせていただきます。

(文責:宮城県産業技術総合センター 中居 倫夫)
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