2014年10月21日

見学会・講演会 開催報告(2014年10月3日)

 (一社)日本非破壊検査協会 東北支部の「見学会・講演会」が平成26年10月3日(金)に行われました。見学会として、アイリスオーヤマ(株)角田I.T.P./角田工場を見学させていただくと共に、同社会議室をお借りして、四塚勝久氏(エフティーエス(株))により「最新非破壊検査機器の紹介 残留応力検出機(Metal Magnetic Memory Method法)」、鈴木真由美氏(アイリスオーヤマ(株))により「アイリスオーヤマにおける応用研究部の役割」の講演を賜りました。

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講演する四塚氏                  鈴木氏     


 今回見学したアイリスオーヤマ(株)角田I.T.P./角田工場は、東北自動車道の岩沼インターを降りて、宮城県の桜の名所でもある「白石川堤の一目千本 桜」に程近い自然豊かな場所にあります。10万坪規模の施設で、研究開発部門・工場および福利厚生施設などが一体となっています。
 見学当日、製造ラインは休日と重なり、実際の製造状況は拝見出来ませんでしたが、製造ラインを案内してくださった、広報室の波多野様が私達の質問へ丁寧に答えていただき、製造ラインが稼働している時の状況を思い浮かべることができました。製造ラインの装置の大きさ・自動倉庫内を無人でパレットが管理されている様子は圧巻でした。

 引き続き、同工場内の試験評価センターへと場所を移し、私達が普段、身近に使っている製品(同社)の検査や耐久性試験、化学・技術の研究開発等を行う様子を拝見。見学会の参加者には非破壊検査の関係者も多く、検査を通じて安全・安心な品質を提供する取り組みを目の当たりにすることができ、大変勉強になりました。

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 工場見学に引き続き、先に講演された四塚氏は、残留応力(応力集中部)をポータブル検査機で検出する技術を紹介されました。測定する際の前段取り(ペンキ剥がし等)が必要なく、また、測定対象物に応じて様々なスキャンユニットのタイプがあり、新技術の今後について講演いただきました。
 鈴木氏の講演では、新商品開発・多種多様な商品に対して関係部署が同じ情報を共有し、垣根のない環境にて様々なニーズに応えていく、会社全体が一丸となって取り組む姿勢が大変興味深い講演となりました。
 最後に、今回の工場見学でお世話になりましたアイリスオーヤマ(株)角田I.T.P./角田工場の皆様方に、心より感謝御礼申し上げます。
(文責:仙台検査(株) 伊藤剛)
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2014年04月30日

平成26年度 東北支部会・講演会(2014年4月18日)

 東北支部の支部会・講演会は,当協会の一般社団法人への移行後第二回を迎え,平成26年4月18日(金)仙台市青葉区の青年文化センター(日立システムズホール仙台3F エッグホール)において開催されました。

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 当日は,4 月中旬とはいえ最高気温が12℃のうす曇のもと,まだまだ春爛漫の陽気にはほど遠い天候でしたが,地下鉄南北線旭ヶ丘駅に降り立つと隣接する公園には満開の桜が出迎えてくれました。

tohmyo.jpg このような時節の折,支部会・講演会には産学官より40名程の方々に参加していただきました。
 支部会・講演会の開催に先立ち,これまでご尽力いただいた木村 武美 前支部長(溶接検査(株))から4月1日に支部長職を交代した燈明 泰成(東北大学大学院工学研究科)新支部長より開会の挨拶があり,これまでの功績を引き継ぎながら会員の皆様に有益な情報と活動・交流の場を提供すべく活発な行動と発信を行い,新たな仕組みを構築していきたい旨,挨拶がなされました。

 引き続き一般講演が開催され,第一部・第二部のスケジュールにて発表が行われました。今回から講演要旨の様式が決められたこともあり,より見やすく充実した内容の講演資料集が編纂されております。

 以下に一般講演題目と登壇者を紹介します。 (敬称略)
 一般講演においては,35歳以下の若手会員を対象として非破壊検査技術の発展に貢献する優秀な発表者を選出し,後述の支部会にて奨励賞を授与しました。

【第一部 座長:武尾 文雄(八戸高専)】
 101 空芯パルス電磁石を用いた高温用電磁超音波探触子の開発:尾形 翔平(東北大学大学院工学研究科)
 102 S パラメータを用いた超音波による個体接着状態評価法の検討:福田 誠(秋田大学)
 103 高分子フィルムを介した超音波エコーの周波数成分操作について:向峰 翔太(東北大学大学院工学研究科)
 104 樹木枝部の変形計測に基づいた折損位置の推定:佐藤 邦明(弘前大学理工学部)

【第二部 座長:福田 誠(秋田大学)】
 105 近接4 端子直流電位差法による角部のき裂深さ評価:加賀谷 達郎(八戸高専)
 106 Evaluation of Environmental Fatigue Crack Using ECT:封  浩(東北大学大学院工学研究科)
 107 皮質骨組織の破壊特性に及ぼす脱アパタイトの影響:長谷川 歩(弘前大学理工学部)
 108 FRP の特徴と応用:松嶋 正道(宇宙航空研究開発機構)

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 次に特別講演が開催され,「ちきゅうで分かる地球のこと」と題して(独)海洋研究開発機構 地球深部探査センター運用室IODP 推進グループ技術主任 五十嵐 智秋氏をお招きし,ご講演をいただきました。

 「ちきゅう」は海洋研究開発機構が運航する地球深部探査船で,水深2500m(最終目標は4000m)の深海域で海底下7000m を掘り抜く能力を備えた最新鋭の科学掘削船です。
 講演では,「ちきゅう」の紹介の他,非破壊技術の活用例や設備機器の紹介をいただきました。特に,深海から掘削サンプリングされる“コア”地質柱状に関する調査技術や冷凍保存技術,コアの展開・スケッチ技術の他,船内での食事,台風からの回避など航海上のご苦労ばなしを交えた紹介に傾聴しました。
 また,2011年3月11日に発生した巨大地震津波による「ちきゅう」の破損から復旧に至る経緯,その後行われた海底面調査によるプレート境界断層付近の地質強度・摩擦係数の低下事例の紹介などは「ちきゅう」が「地球」のメカニズム解明において,大いに活躍していることを実感できるものでした。更に,これらの技術は私たちが身近にしているスケールより遥かに大きな“被検査物”を対象としており,生命や資源が海底面下の地道な調査によって支えられていることが分かりました。
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 特別講演の後,支部会が開催され,松田輝雄氏(正和工業(株))総合司会の進行によって,支部表彰,平成25年度事業報告・収支決算報告,平成26年度事業計画・収支予算,そして,平成26年度役員紹介が行われました。

 今年の支部表彰は,次のとおりでした。
【島田賞】
 本賞は,東北地方において,非破壊検査に関する学問・学術または,技術に特に顕著な功績があった会員が表彰されるもので,本年3月にご逝去された日本非破壊検査協会・元会長 島田 平八氏(東北大学名誉教授)によって創設されたものです。
 受賞者  木村 武美氏(溶接検査(株))
 推薦者  坂 眞澄氏(東北大学)
 推薦理由 (要旨)研究会創立時から長年にわたり支部活動を先導し,人脈を生かして各県においてご活躍され,非破壊検査の普及啓蒙に努められた。

【奨励賞】
 本賞は,非破壊検査技術の普及と振興に貢献することが大いに寄与された会員に授与される賞です。
 受賞者  橋本 信二氏(北都検査(株))
 推薦者  高橋 晴義氏(仙都計器(株))
 推薦理由(要旨)NDT の資格取得に挑戦,情熱ある取組みで全部門レベル3を取得、若手の育成に携わるなど活躍している。 prize.jpg

 受賞者  福田 誠氏(秋田大学)
 推薦者  選考委員長 渡辺 稔(元東北職業能力開発大学校)
 推薦理由 一般講演において優れた発表をした若手会員発表者を審査によって選出。
 表彰状は燈明支部長から手渡されました。

 事業報告・事業計画では,燈明支部長から,東北支部の新しい試みとして昨年7月に開催された超音波技術競技会について,今年度も技術研鑚の場として7月に開催するアナウンスがなされ,会員の皆様より多数の参加をいただけるよう協力の依頼がありました。
 また,実技講習会などWGを主体とした活発な事業活動を行うことによって,事業成果を会員の皆様に還元していきたい旨,報告がなされました。
 平成26年度の東北支部役員は,燈明 泰成(東北大学大学院)新支部長のもと,新任幹事2名を加えて13名の陣容で運営されることになり,支部会で紹介されました。
 なお,長年,幹事としてご尽力いただきました虻川 堅悦氏(東光鉄工(株))は,本支部会をもって退任されることとなりました。
 講演会・支部会の後は,仙台市内の懇親会場に移動して酒を酌み交わしながら親睦を深めました。
(文責:三和鋼器(株) 高橋 賢輝)
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2013年07月14日

東北支部  超音波検査競技会を初めて開催する(2013年7月14日)

 戦後の高度成長を支えてきた大きなものの一つに、日本人の勤勉さによって培われた高度なものづくりの技術・技能があるということは、万人が認めるところであると思います。
 いま製造業では、多くの企業で高度成長を支えた団塊世代の方々の退職と、新卒者の製造業離れによる後継者不足と技術・技能の継承などの問題が発生しております。その為、各種団体等では、技術・技能の継承と広報や技術向上を図る目的で、競技会や各種イベント等を開催しています。
 このような流れの中、東北支部主催,宮城県産業技術総合センターと宮城県鐵構工業協同組合の後援で、平成25年7月14日(日)に、仙台市泉区の宮城県産業技術総合センターにて「超音波検査競技会」を開催しました。これは東北地区の超音波検査の普及と超音波検査技術者の技術のレベルアップを図るのが目的であり、東北地区では初めての開催となりました。
木村支部長より開会の挨拶

 これまでは、「東北地区は非破壊検査技術者が普及しにくい環境ですね」と言われていましたが、東北支部の役員の方々の永年の努力と関係者の方々よりご理解とご協力をいただき、非破壊検査関係の企業、資格取得の受験者数、有資格者等も少しずつ増えてきております。

 開会式では、審査副委員長の渡辺 稔氏(東北職業能力開発大学校)の司会で行われ、競技会実行委員長 木村武美支部長(溶接検査(株))から開会の挨拶があり、「検査業務に携わる者にとって技術向上は不可欠であり、今回の競技会は技術の研鑽と意欲高揚を図ることを目的として実施することになった。普段の実力を十分発揮し競技会を盛り上げてほしい」と述べられました。

 また今回の競技会名誉会長 坂 眞澄氏(東北大学院)から、「我が国の社会インフラ老巧化への対応が急務になっているなかで、老巧化ばかりでなく新しい製品に対する検査も重要になっている。非破壊検査の代表的な手法である超音波検査競技会を開催することは、大変意義深い。7月にドイツで開催された技能五輪国際大会の総合優勝は韓国である。日本は第4位の結果となった。日本はかつては総合優勝の常連だったことを考えると、隔世の感がある。検査の世界でそうなってしまうと安全の根幹に関わる。検査の質の確保と向上に貢献願う」と祝辞と激励がありました。

 その後、選手宣誓として、吉永晋也氏(東北発電工業(株))より「常日頃鍛えた検査技術を十分発揮し、正々堂々と競技することを誓います」と力強い宣言がありました。
吉永選手(東北発電工業)による選手宣誓

 開会式を終えて競技会が開催する前に、競技指示書の説明が審査副委員長 渡辺 稔氏より、競技種目第1部の垂直探傷(時間15 分,角材を与えられた条件で探傷)、斜角探傷(時間40 分、T 継手溶接部を与えられた条件で探傷)する内容、第2部では、斜角探傷(時間30 分、平板突合せ溶接部を与えられた条件で探傷)する内容について説明があった後、競技会が開始されました。
競技会(第1部)の様子

 第1部、第2 部に各4人の選手が参加し、熱戦が展開されました。探傷後は別室に移動し、所定の時間内で探傷データ整理と答案作成が行われました。競技会終了後、審査要項に基づき審査に入り、各審査委員の確認の元、審査は慎重にかつ厳正に行われました。
審査委員長燈明氏より成績発表と講評

 閉会式では、審査委員長 燈明康成氏(東北大学院)より採点の結果成績発表と講評が行われました。その後、受賞者には大会実行委員長 木村武美支部長から、賞状とトロフィが手渡されました。実行副委員長 虻川堅悦氏(東光鉄工(株))より挨拶があり、「今回の競技会が短期間の準備にもかかわらず、競技会当日に順調に進められたのも、中部支部のご協力があってのものであり、中部支部の競技会実施内容を参考にさせて頂いた事に対し関係者にお礼を申し上げます」と謝辞を述べておりました。

競技会の成績表

第1部
順位氏名事業所名県別
最優秀賞吉永 晋也東北発電工業(株)宮城県
優秀賞上田 雅嗣仙台検査(株)宮城県
野口 清浩東光鉄工(株)秋田県
伊藤 剛仙台検査(株)宮城県

第2部
順位氏名事業所名県別
最優秀賞橋 剛東北発電工業(株)宮城県
優秀賞池ヶ谷 靖(株)ジャスト宮城県
佐沢 幸一日本機械工業(株)秋田県
佐々木 直己(株)ジャスト宮城県

表彰後、選手と役員の記念撮影

(文責:東北支部幹事 渡辺 稔)
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