2012年03月02日

平成24年度 臨時総会・説明会・講演会 開催報告(2012年3月2日)

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 日本非破壊検査協会東北支部(支部長 木村 武美・溶接検査且ミ長)は、3月2日(金)仙台市青葉区の仙台市戦災復興記念館で、「臨時総会・説明会・講演会」を開催いたしました。

 木村 支部長から開会の挨拶があり、その後、表彰が行われました。佐々木 博 選考委員長(東日本検査且ミ長)から表彰者の推薦説明があり、島田賞に山口 道雄 氏(㈶山形県産業技術振興機構)が表彰されました。本賞は、東北地方において、非破壊検査に関する学問・学術または、技術に特に顕著な功績があった会員に表彰されるもので、日本非破壊検査協会・元会長 島田 平八 氏(東北大学名誉教授)によって創設されたものです。


DSC00961.JPG また、若手会員を対象として、非破壊検査関係に他の模範となる活動と今後の非破壊検査技術の普及と振興に貢献することが大いに期待される会員に贈られる奨励賞には、細谷地 直也 氏(東北金属検査梶jに授与されました。

 特別功績賞には、矢島 邦昭 氏(仙台高等専門学校)が表彰されました。矢島氏は、特に小中学生らを対象として仙台市で開催した非破壊検査のイベント「ノンディの世界」にて、独特のアイデアと活動にて多大なる貢献をし、イベントを成功に導き、その素晴らしい企画力と貢献度に対し特別功績賞が授与されたものです。


 臨時総会では、松田 輝夫 幹事(正和工業轄H場長)が、議長を務め議事を進めました。支部長から、事業報告、決算報告ならびに平成24年度事業計画(案)、予算(案)の提案説明がされました。議案について審議され、満場一致で可決されました。平成24年度に向けて、さらに活発に活動されることを出席者一同確認しました。

 説明会においては、一般社団法人化に向けての本部の考え方や今後の進め方について、竹中 庶務理事から説明がなされました。


 講演会では、島田賞を受賞された山口 道雄 氏が「非破壊検査とともに37年」として、非破壊検査と溶接技術の取組みのいきさつと活動の取組みの苦労、目標の設定及び目標の設定のためのスキルアップ、自分自身の取組みだけでなく、東北地区全般での活動及び山形県超音波探傷技術研究会の発足と年間活動の様子等について話してくれました。


 特別講演は、福島大学の小沢 善仁 教授が「福島大学における福島第一原子力発電所事故後の取組みと先端複合材料システムの開発研究について」のテーマで、東日本大震災の影響を受けて、福島大学では東日本災害総合支援ポロジェクトを立ち上げており、現時点における、農業と食の安全及び風評被害について研究した成果を報告され、併せて福島の元気な農業を復活させ、さらに次世代に向けた農業創造の必要性について話されました。


 同じく福島大学の高原 円 准教授が「小児の睡眠時間歯ぎしりに影響するストレス要因に関する研究」のテーマについてお話しいただきました。各々の大変興味深いご講演に、その後は閉会時間となるまで活発な質疑応答がなされました。



(東北支部幹事・渡辺 稔)

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2011年09月04日

第3回「ノンディの世界」 開催報告(2011年 9月 4日)

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 東北支部では,去る9月4日(日)に,青少年を対象とした非破壊検査体験イベントを仙台市科学館で開催しました。日本非破壊検査協会のイメージキャラクターである“ノンディちゃん”の名前を使い,「ノンディの世界」として昨年に初開催したこのイベントも,今回で3回目を迎える事ができました。

 一般人には馴染みのない非破壊検査技術ですが,社会の安心・安全を守る大切な技術であることを小中学生や一般の方々に理解してもらうことを目的に,「わかりやすい」「誰でもできる」「おもしろい」をコンセプトにしており,様々な種類の非破壊検査機器についてブースを準備して,実演と体験を中心に,楽しみながら理解してもらえるように工夫しました。

そのいくつかを紹介しますと,

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<チューブジャングル>
 様々な太さや色のチューブを数十本束ねて,端部にメクラ栓を付け,この栓のチューブ内面側に数字を書いておきます。子供たちには,事前に工業用内視鏡の使い方を覚えてもらい,内視鏡を好きなチューブに挿入させて,端栓に書かれた数字を自力で読んでもらいます。この数字に応じた景品を準備しておいて,うまく操作できたら景品をゲット!


<非破壊検査トライアスロン>

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 一連の展示ブースを見学してスタンプカードにハンコをもらった子供に挑戦権があります。「打診法」による割れ欠陥の有無の判定で腕試しをした後、「X線検査」では、X線フィルムに写る身近なものの名前を解答。「超音波探傷」による内部欠陥の個数判定。「工業用内視鏡」による分岐配管の通過。トライアスロンはご存じのとおり3種競技ですが,これら3種類の非破壊検査を制限時間内にクリアできれば景品をゲット!

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 他にも,フェイズドアレイ超音波,X線検査,X線CT,ポータブル蛍光X線検査,マイクロハイスコープ,赤外線・圧力画像システム,空中三次元形状測定,コンクリート検査,超音波検査,超音波シュミレーション等の展示ブースが準備され,子供たちに分かり易い実演や体験クイズを準備しました。

 学術機関からは,東北大学の坂先生・燈明先生,愛媛大学の中畑先生による展示,そして仙台高等専門学校の矢島先生は研究紹介と工作コーナーを準備してくださいました。このコーナーでは,子供たちに半田ごてを使ってダイナモLED懐中電灯を作成してもらい、発電の仕組みなどを勉強してもらおうというものでしたが、子供だけでなく大人も楽しそうに取り組んでいる姿が見られました。

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 参加してくれた子供たちは,間近に非破壊検査機器を見て説明を聞き,自分たちの手で装置を操作してゲームを楽しむことで非破壊検査を実感し,理解を深めてくれたものと思います。

 今回のイベントでは,横野会長,広報活動委員会の三原理事をはじめ主要な委員の皆様に視察して頂きました。小中学生向けのイベントは,東北支部が全国に先駆けて企画したものであり,今後の非破壊検査協会の教育的啓蒙活動の一形態として参考にして頂ければ幸いであります。

 最後に,今回のイベントにご協力頂いた検査機器メーカーや検査会社の皆様に,本紙面を借りて謝意を示させて頂きます。

(文責:宮城県産業技術総合センター 中居 倫夫)

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2011年04月22日

平成23年度 総会・講演会 開催報告(2011年 4月 22日)

 平成23年4月22日(金)、日本非破壊検査協会東北支部はアーク仙台貸会議室(仙台市青葉区)にて平成23年度総会・講演会を開催いたしました。
 東北地方は未だ3月11日に発生した東日本大震災の爪あとも深く、当初開催が危ぶまれた状況ではありましたが、復興に向け、本総会・講演会を開催することといたしました。この様な状況の中、多数の皆様にご出席いただき本会が無事開催できましたこと、ご参加いただきました皆様方に心より感謝申し上げます。


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 木村武美支部長の挨拶で始まった総会は、平成22年度事業報告および決算報告に続き、平成23年度事業計画(案)および予算(案)について審議され、満場一致で可決されました。
 同時に、東北支部島田賞が虻川 堅悦氏(東光鉄工株式会社)に授与されました。本賞は東北地方において、非破壊検査に関する学問または技術に特に顕著な功績があった会員を表彰するため、日本非破壊検査協会・元会長・島田 平八氏(東北大学名誉教授)の出資により創設されたものです。
 また、今後の非破壊検査技術の普及と振興に貢献することが大いに期待される若手会員に送られる東北支部奨励賞が、星川 洋平氏(千代田興業株式会社)に授与されました。


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 総会に引き続き行われた講演会では2件の特別講演と企業2社からの発表が行われました。
 1件目は牧野一成氏(公益財団法人鉄道総合技術研究所・副主任研究員)に「鉄道車軸と台車枠の非破壊検査の概要と最近の技術動向」と題してご講演いただきました。最新型の新幹線「はやぶさ」の話題も交え、鉄道車軸と台車枠の非破壊検査の事例についてご紹介いただくと共に、最近の探傷技術の動向についてもご講演いただきました。普段は聞くことのできない鉄道産業における海外での非破壊検査の事例は大変興味深いものでありました。

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 2件目は武尾 文雄氏(八戸工業高等専門学校・教授)に「直流電位差法による材質および欠陥の非破壊評価」と題してご講演いただきました。直流電位差法の原理について解説いただきますと共に、当該手法により表面き裂深さ、電気抵抗率、焼入れ深さといった実に幅広い対象物が測定できることをご講演いただき、参加者の興味を大いに引き付けておりました。


 特別講演に引き続き、NEC Avio赤外線テクノロジー株式会社の福井 仁志氏より最新のサーモグラフィ装置について、また、オリンパス株式会社の川上 賢浩氏からは実機を前にして最新のフェイズドアレイ超音波探傷器についてご発表いただきました。

DSC00559.JPG  最後に、この度の大震災で被災されました皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。会員各位の皆様方におかれましても大変な困難とご不便な状況でお過ごしのことと存じます。
 日本非破壊検査協会東北支部では、本部および他支部と連携し、講習会や講演会を精力的に開催することで会員の皆様方と共に復興に向け歩んでいきたいと考えております。皆様方のご指導、ご協力と積極的なご参加を心待ちにいたしております。

DSC00568.JPG  また、日本非破壊検査協会および各支部の皆様方からは、多くのお気遣いとご支援を賜りました。この場をお借りし改めまして感謝御礼申し上げます。
 本当に大変な状況ではございますが、本年度も何卒宜しくお願い申し上げます。皆様方が一日も早く平穏な生活に戻れますよう、心よりお祈り申し上げます。

(文責:東北大学 燈明 泰成)

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